くまの窓 ~柔道家・柔道整復師・大学教員のいなじのブログ

柔道家で、柔道整復師で、大学教員のいなじのブログです。

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手当て

8月下旬、K先生が亡くなった。膵臓癌、75歳。

わたしが教員になるとき、そしてその後も、ひとかたならぬお世話になった方である。

K先生は、実は癌の告知を受けられたのがちょうど1年くらい前
その時、医師であるK先生は「オレの予想じゃあと4ヵ月だな~」
と笑っていた。

その後、予想「4ヵ月」を大きく上回り、K先生は大活躍。

忘年会のときは「年が越せるとは思わなかった」。
歓送迎会のときは「もう一度桜が見られるとはな~」。

そしてK先生は先月まで、わたしの勤務する学校法人の大学の校医と、
もう1ヵ所の病院での院長をなさっていた。
生涯現役のお医者さんだったのである。

7月、K先生が学校医でおいでになったとき、わたしはK先生の好きなチョコレートをおみやげに会いに行った。

「暑い中ようこそ!」
と迎えてくれたK先生。
「今年は陽射しが強いから、つばの広い帽子を買ったんだよ」
とおっしゃっていた。

そして、他愛もない世間話の中で、こんなことをおっしゃっていた。

2年ほど前、K先生が、今はもうお亡くなりになった末期癌のS氏を見舞ったときのこと。


Sさん、しきりにあしがだるい、だるいって言うんだよ。
癌になると、あしがだるくなるんよね。オレ今、すごくよくわかるよ。

それで、いつも女房にあしをマッサージしてもらうんだけど、
加減が強かったり弱かったり、つい文句言っちゃうんだよな~。
でも、やってもらった後はすごくらくになるんだよね。感謝せんとね。

だから思うんだけど、オレあの時、Sさんにどんな言葉をかけるより、
あしをさすってやればよかったって。
どんな話をするより、ヘタでもマッサージをしてあげればよかったなぁ。
今になって後悔してるんだよ。

どんな注射より手術より、最後は手当てなんだよな。

君たちの仕事はさ、手当てなんだよね。いい仕事だよなぁ。





それがK先生からわたしへの、最後の授業でした。

昨日、夏休みが終わって一発目の授業。
わたしはK先生が亡くなったことを学生さんたちに知らせると同時に、
この話をしました。

話の途中で、K先生もこの教壇に立って授業をしていたんだな。

そう思うと胸にこみ上げるものがあり、言葉が続かなくなり…
大勢の学生さんの前で、涙を流してしまいました。

「コラ稲川、おまえ教師ならちゃんとしろ!」
そんなK先生の声が聞こえた気がして、その後は頑張って授業を続けました。


「負けてなるか」

「何ごとも Passion!」

「荊棘の道」

「I'm happy, You are happy!」

「天下の正道を進め」


K先生、多くのご薫陶、忘れません。
安らかにお眠りください。
本当にありがとうございました。


さて、9月です。
生涯現役だったK先生に負けないように、若人のわたくし、頑張ります。
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