くまの窓 ~柔道家・柔道整復師・大学教員のいなじのブログ

柔道家で、柔道整復師で、大学教員のいなじのブログです。

2011年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2011年05月

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被災地支援活動②

記事①

さて、すっかりご馳走になってしまったわたしたちは、
丁重に礼を述べ、給分浜を後にした。

あとで調べると、やはりこの地区は地震直後、完全に孤立していたそうである。
「SOS タベモノ」と、ブルーシートにペンキで書いて、
ようやく空から発見されたその場所だったのである。

クルマの中でおにぎりといただいたパンを食べる。
食糧がしみじみありがたい。

次なる目的地に向け、クルマは走る。

「目印がぜんぶ流されちゃって、ずっと同じような風景で迷っちゃうんだよね」

Y先生が言うとおり、壊滅した街は、ここがどこであるのかがわかりにくい。
津波で打ち上げられた船舶もいたるところにある。

いたるところに船舶が


そして現地は停電中である。トンネルの中も真っ暗。
反射板って、暗闇だとこんなに役に立つんだと思う。

トンネル内も停電


こんな現場にも出くわす。
自衛隊員による、行方不明者の捜索である。
まだ、死亡確認がされた方を超える数の人々が、行方不明になっている。

自衛隊員による捜索


しばらく走ると新たな海辺に出た。
流されてしまった堤防とガレキのすぐわきで、子どもたちが集団で遊んでいた。

「こんちはー!」と声をかけると、「こんちゃー!」と元気な返事。
子どもが元気だと、大人も元気になる。

子ども発見!


この地区は福貴浦(ふっきうら)。
日本有数の牡蠣の養殖で有名な街だという。
しかし、養殖場は壊滅。水産業の痛手を目の当たりにする。

また、この地区は、このあたりで最も「後継者育成がうまくいっている」地区で、
子どもの数が多いのだという。

福貴浦の避難所は2ヵ所に分かれていた。
高齢者中心と子ども中心の避難所に分かれているのだそうだ。
高齢者中心の避難所で、活動。

「ああ、らくになった!とーちゃんもやってもらえ」
○○さんも揉んでもらいな、らくになるよ」

わたしは普段、柔道整復師はほねつぎである!という矜持をもって仕事をしている。
しかし、避難所で求められたのは、骨折や脱臼の整復ではなく包帯を巻くことでもなく、
しっかり手技療法を行って、そして、被災者の方々の話に耳を傾けることだった。


「うちには30万もするマッサージの機械があったんだけどね、流されちゃった」
「アンタのとこのはいいのだったよねぇ。でも担いで逃げるわけにいかねえもんな」
「そらそうだ。動かれねえうちに(津波に)追いつかれちまう」

施術風景


「牡蠣をこうして押さえて開くでしょ」という、節くれだった手。
「ずっと畑やってたからね」という、しっかりした、でも変形した下肢。
どうして、こうして地道につつましく生きてきた人たちが、
こんな目に遭わなければならなかったのだろうと思う。

施術をしていたら、突然、避難所に若い女性がやってきた。
広間を見渡し、ある女性を見つけ、「おかあさん!」と。

「よかった~会いたかった~」と、両手で顔を覆い、声を詰まらせる娘さん。
やさしく娘さんの肩をさするおかあさん。
「ハイ、感動のご対面~」と、笑うおじさん。

震災から3週間経った今も、あちこちの避難所で、このような光景が見られるのだろう。
その反面、悲しい対面もたくさんあるのだな…とも思う。


福貴浦での活動を終えクルマは北上、次は荻浜中学校へ。
ここも小さな湾に面しているのだが、被害は少なかったようで、
校庭が自衛隊の基地になっていた。

ここでも活動させていただく。
この部屋は図書室。

わし!わし!と元気よく鳴く老犬も一緒に避難していた。
写真は、皆さん頑張って体操している最中に、わし!わし!と鳴くので、
おかーさんに「うるさい!」と叱られ、上からタオルをかぶせられちゃったところ…。

わんこ①


ちびっこたちも体操頑張るぞ!
このふたりは兄妹。
やんちゃな妹を、おっとりした兄ちゃんがよく面倒を見ていた。

ちびっこたちも


避難所の夜は早い。停電のため、明るいうちに夕飯を済ませなければならないからだ。
夕飯は16~17時頃という避難所が多いとのこと。
Y先生によれば、この時間帯をはずさないと、食事を振舞われてしまう場合がある。
先に述べたように、それは避けなければならない。

しかし!
ここ荻浜中学校では、夕飯がなんと不意打ちの15時!!
「食べてけ」と勧められる。

ここでも必死に固辞するが、
「いっぱいあんだから、食べてけー」「遠慮せんでいいんだよー」と。

そうこうしているうちにわたしたちの分まで、
丼に盛られた大盛りカレーライスと味噌汁、おかずが出てきてしまった。

「大勢で食べた方がうまいべ」

恐縮です…。

というわけで、本日2回目の昼?ごはん。
避難所のかあさんたちが手分けして一生懸命つくっている、みんなのパワーの源。
しっかりと野菜のおかずが出されたことで、ここに日常生活があることを思う。

荻浜中学校の皆さん、ご馳走様でした。ありがとうございました!

ご馳走になってしまいました


施術中、外を見たら、雪が舞っていた。
活動を終え外に出ると、晴れていた。

荻浜中学校の桜。蕾はまだかたい。

牡鹿半島の桜

③へ続く
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