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くまの窓 ~柔道家・柔道整復師・大学教員のいなじのブログ

柔道家で、柔道整復師で、大学教員のいなじのブログです。

2012年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年04月

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ファイト!

わたしが知っている数少ない歌に、中島みゆきの「ファイト!」がある。

この歌は、10年以上前、テレビで保険のCMか何かで流れていて、
当時のわたしにしては珍しく、いい歌だなぁと思ってCDを買った。
以来つらいとき、わたしを何度となく支えてくれた歌である。

そして、教員になってから知った。
柔整の学生さんは、この歌を好きな人が多い。


もう7年前の学校の研修旅行にて。
夕飯の後のカラオケ大会で、わたしはこの歌を歌った。
うまくない歌を大声で歌った。

すると、わたしより年上の学生さんで、あまり感情を表に出さない、
無口なスギタさんが泣いたのである。

去年の研修旅行でも歌った。
すると、家庭を支えながら学生をしているタイショウが、
「先生、メチャクチャいい歌ですね。なんていう歌なんですか」と。

この前、卒業式の日。
謝恩会の後三次会に繰り出したわれわれは、朝までカラオケ屋にいた。
また、この歌を歌った。みんなで歌った。泣きながら歌った。

次の日。在学中にお父さんを亡くしたオオノがメールをよこした。
「あの歌のタイトルを教えてください」


柔整学校の学生さんは、仕事をしながら学校に通ってくる。
多くの者は、接骨院や整形外科で見習いをして、その合間に学校に通っている。
見習いだから当然、朝早く夜遅く、そして安月給である。
そんなわけで仕事と勉強の両立は本当に大変で、挫折したりからだを壊す者もいる。

わたしも学生時代、二度、研修先の接骨院を辞めたことがある。
一度目はからだを壊し、二度目は人間関係のつまづきだった。

挫折。

十代では柔道で頑張り認められてきた自分が、
二十代になりつまらない人間関係でつぶされ、社会で通用しないことに、ただ絶望した。
なんでこんな苦しい生活をしているんだろうと思った。
でも、自分が選んだ道で、闘い続けるしかなかった。

多くの柔整学生は、かつてわたしもそうだったように、歯を食いしばって頑張っている。
周りには楽な生活がいくらでも転がっているのに。

そんな試練の中にいるから、みんな、この歌に、ちからをもらうんだろう。



闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト!
冷たい水の中を 震えながらのぼってゆけ ファイト!



この歌は、柔整学生の応援歌。
国家試験合格発表の日に。
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